tupera tuperaに節分の鬼の演出法を教えてもらった

子どもとくらす

父親が1年で最も活躍すべき家族イベントは、節分だ。節分の鬼の恐怖演出が毎年話題になる人気絵本ユニットtupera tuperaに、秘伝の「本気鬼」の演出プランをワークショップで教えてもらった。

tupera tupera家の本気の節分が最高だ

『しろくまのパンツ』や『パンダ銭湯』などの傑作絵本で知られる、大人気の絵本作家ユニット tupera tupera(ツペラ ツペラ)。デザインが可愛いだけでなく、独特のユーモアや、ちょっと不気味な雰囲気、シュールな展開が、大人にも人気の秘密だと思う。

僕らのような父親にも、tupera tuperaの少しホラーっぽいテイストは、大好物だ。

傑作『こわめっこしましょ』。このかわいい表紙からは想像もできない恐怖展開が待っている

tupera tuperaの恐怖趣味が最もよく表れているのが、節分だ。tupera tuperaのお家では、毎年節分に、恐ろしい鬼のお面を作り、全力で子供達を襲っている。例えば、2014年から2016年のお面はこんな感じ。

怖がらせることに対して、全く容赦がない。2017年の節分はこちら。

年を追うごとに、鬼が凶悪化し、恐怖演出に磨きがかかっている。その後も毎年、節分にはtupera tupera の家には本気の鬼が登場する。SNSで「今年の鬼はどんなだろう」と見るのが楽しみになっている。

節分こそ、父親が1年で最も力を入れるべき家族イベントだということを思い出させてくれる。tupera tuperaに、鬼を教わりたい。ずっとそう思っていたら、2021年に、「tupera tuperaの本気鬼講座」というワークショップが開催されることを知った。

直接伝授していただけるということで、家族で申し込んで参加した。

tupera tuperaに教わったジャバラ鬼

ワークショップで教わったのは、『ジャバラ鬼』の作り方と、演出プラン『本気鬼六箇条』だった。ジャバラ鬼は、可愛い顔が一瞬で恐怖の顔に変わる鬼のお面だ。作り方はツイッターでも公開している。

パネル(または色画用紙)をテープでつなぐ
たたんだ状態でかわいい鬼の顔を付ける
開いた部分には恐ろしい鬼の絵を描く
おもりを付けて画用紙が開くようにしておき、カワイイ鬼が一瞬で恐怖の鬼になるジャバラ鬼の完成

工作を教えていただいてとても参考になったのが「汚し」のテクニックだ。濃い鉛筆(6B)で白い紙を真っ黒に塗っておき、この鉛筆の粉をティッシュや指につけて、目玉や顔、模様のふちにつけて陰影をつけると、ぐっと怖くなる。

秘伝の『本気鬼六箇条』を活かした節分プラン

そして、もう1つ伝授してもらったのが、鬼の演出法『本気鬼六箇条』だ。こちらは「秘伝中の秘伝」なので、6つ全てを開示することはできないが、例えば「なるべく皆がリラックスしているタイミングを見計らって鬼が来襲することで恐怖のどん底に陥れる」といったように、ホラー映画の定石を節分に生かした、『本気』で怖がらせる演出法だ。

鬼が登場する前に、いかに家人たちを油断させておくかが、重要だ。ジャバラ鬼が最初はカワイイ鬼の顔をしているのも、油断を誘うテクニックだ。

ということで、我が家は2チームに分かれ、tupera tuperaの説明を聞きながら、それぞれ子供たちが中心になってジャバラ鬼を製作した。

tupera tuperaさんに褒めてもらったぜ!

そして節分当日。それぞれのチームが独自の恐怖演出プランにより、自分で作ったジャバラ鬼による迫真の鬼演技を行った。

子供らによる迫真の鬼演技

こうして、お互いに「鬼は外、福はうち」と豆をまき合い、ひとしきり終わったら皆で豆茶を飲んで、無事に節分が終了した。「いやあ、今年の節分もたのしかったねー」と家族でまったりと余韻に浸った。

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完全に油断している。

ここだ。

不意打ちで、誰も想像していなかったであろう本日二度目の鬼が、窓から襲来する。

もう鬼を追い払うための豆は残っていない。娘は悲鳴を上げて逃げまどい、息子はパニックで豆を探し床を這いずり回る

鬼サイドの完全勝利だ。

tupera tuperaさん、ありがとうございます。「本気鬼」を我が家ではこれから代々、伝えていきます。


tupera tuperaのホラーテイスト絵本といえばこの3冊!(絵本ナビの広告です)

本気鬼から生まれた『こわめっこしましょ』

 

悪夢のようなストーリー展開にぐっとくる『まわるよる』

 

ああっそういうことか、となる『おばけだじょ』

 

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