ある日の夕方、息子(当時5歳)が神妙な顔でこう言った。「片足とびが、できない…」
どうやら幼稚園のなわとび検定で「前とび20回」は突破したらしい。しかし、次のステージ「片足とび左右各5回」が、どうにもならないらしい。
そんなとき、私は腎臓結石になり、病院に搬送された。死ぬほど痛い。下腹部の奥に、しつこい鈍痛。石が詰まってるらしい。医者いわく「水いっぱい飲んで、ジャンプ運動すると出やすいよ」とのこと。
なわとびをしろってことか……!
かくして、父子ともに「なわとび」が人生の最重要ミッションになった。
- 息子:片足とびで昇級せよ
- 私:石を出せ
とはいえ、やる気が出ない。外は寒い。そこで思いついた。
「なわとび、ライトセーバーにしよう」
こういうとき頼りになるのがスター・ウォーズ。息子のテンションも一気にハイパースペース突入だ。
ライトセーバーなわとびの材料
・なわとび
・アクリル絵の具
・キッチン用アルミテープ
・黒ビニールテープ
ライトセーバーなわとびの作り方
1.まず、ライトセーバーを選ぶ。オビ=ワンか? ルークか? はたまたメイス・ウィンドゥ?ライトセーバーはモデルによってブレードの色やグリップのデザインが結構違う。
2.なわをペイントする。アクリル絵の具で、刀身部分のブレード色に塗る。なお乾く前に跳ぶと服が終わるので注意。
3.グリップをそれっぽくする。キッチン用のアルミテープを持ち手に巻いて、銀ピカのメカ感を出す。さらに黒のビニールテープで装飾をプラス。フォース感出てきた。
4.完成!

ライトセーバーでなわとび修業
息子はダース・ベイダー型ライトセーバーを選択した。数多くのジェダイを斬り伏せた、真っ赤な刀身のライトセーバーである。


ライトセーバーの刀身の色は、グリップ内の鉱石「カイバー・クリスタル」に由来するのだそうだ。(私の下腹部の鈍痛は、腎臓内のクリスタルに由来する)
早速修行だ。

「うりゃーっ!」。我が家のベイダー卿が、ライトセーバーなわとびをぶん回す。片足とびに挑むも、なわが足にひっかかる。(本物のライトセーバーなら足がスパッといってる)
それでも何度も挑戦。頑張っている息子の姿を見ていると、若きベイダーがジェダイへの復讐に燃えて剣をふるっていた頃を思い出す。(皇帝目線)

そして検定の日。修行の成果が実を結び、息子は無事昇級。シスの暗黒卿になりきって、楽しくなわとびの練習ができたおかげだ。
私はというと、ライトセーバーなわとびを作った達成感に満足して、その後ジャンプをサボり続けた。結果、石が出るのは半年後である。
親子でなわとびをやると、フォースも出るし、石も出る。なわとびのモチベが上がらない方は、ぜひライトセーバー仕様をお試しあれ。

